2015年10月15日木曜日

・「良いアコギのはなし」その8〜Furchのエリートシリーズ フォルヒ G23-ERCT ERITE イングルマン ローズウッド

フォルヒのカスタムモデルの紹介(こちらをクリック)の記事でも書きましたが、

去年より私のレッスンに通っていただいているUさんが、5月にFurch G23-ERCT ERITEをオーダされていました。イングルマンスプルーストップのモデルです。


先月、そのギターがようやく届きました。現在の納期は4ヶ月から5ヶ月くらいでしょうか。



実はこのモデルは スタジオエムが店頭分としてもオーダーをしていたようで、今回全く同じモデルが2本届いたのです。

なかなか大手楽器店でも 全く同じ型番のギターを2本比べて選ぶことはないですよね。。




それでUさんと一緒にどちらが良いか、比べてみました。

といっても、、



全く同じメーカの全く同じ型番のギターです。

違いといえば正直外観くらいで音はかなり似ていると思います。

(余談ですが、よく アコギには個体差があって、これはあたりだとかこれははずれだなどと言われたりします。

あながち間違いではないと思います。人が作るものですし、材料も同じ木材でも全く同じものはありません。材にもグレードがありますからね。



ただ、私の経験上 いわゆる良いとされている王道メーカ達はネックアングルやナットサドルをばっちり合わせれば 「ならない」ギターはないと思います。

個体差があるというより 調整やコンディションの差のほうがかなり大きいでしょうね。。)


まず一本目です。


(モバイルの方はクリックするとより高解像度になります)


写真で見るより トップのイングルマンはかなり色白で絹のようです。





ERITEになると ペグがエボニーになります。5弦のペグのエボニーに木目がでていますね。かっこいいです。

トップにメイプルの縁取りも入ります。

余談ですが
フォルヒの新たなオプションとしてコア メイプル パドゥック(赤色の木材です。杉田健司さんのカレラで装飾に使われている木ですね)でバインディングができるようになりました。13000円でできます。

ただ このオプションではヘッドや指板横のバインディングは変わりません。

ボディーのバインディングのみの変更ですね。

店長曰く「エリートを買った人が損にならないように、エリートが一番お得にいろいろつけられるようになっている」とのことです。

エリートは オプションパックみたいなものですね。

サイド

を見てみましょう。


ブレブレですみません、。

ボディーと指板がメイプルになっていますね。

バックはこんな感じです。 


どちらかというと ラインのはっきりしたワイルドな感じの木目がでていますね。

色合いはまさに 茶色 ブラウン と言った感じです。

ここまでが1本目でした。

(追記

後述のとおり Uさんは2本目を選ばれましたが、この一本目はなんと
関西で今売り出し中の天才ギター少年 西村ケント君が使用することになりました。

これから ライブや 録音の際のメインギターになる とのことです。

音を聞くのが楽しみですね!)


2本目も見てみましょう。
表側はほとんど違いはありませんね。

近くで細かく見れば 若干の木目の違いはありますが、。



ヘッドもほぼ同じです。強いて言えば 1本目は5弦のペグに木目がでていましたが、2本目は全部きれいに真っ黒なエボニーです。

正直この辺は 好みの世界ですよね。。

ちなみに私は 模様がついているほうが好きですね

サイドバックを見てみましょう。





おお! 

サイドはかなり違いますね!

2本目のほうが赤茶っぽいインディアンローズです。 木目のラインも若干詰まっているようです。

私の勝手なイメージですが 一本目はワイルド系の木目にたいし  二本目は落ち着いた大人の高級感という感じがいたします。

床の間においてもばっちりですね。


皆様はどちらがお好みでしょうか?


トップのイングルマンが色白なので どちらもコントラストでとてもきれいです。

白と茶  白と赤茶 のコントラスト 艶ありの塗装も相まってとても高級感があります。


2本のギターを弾き比べてみました。

試奏されているUさんです。





わたしも2本とも弾かせていただきましたが、やはり それほどの大きな差はありません。

現段階では2本目のほうが音量がでましたが、調整で1本目ももっと音量はでるでしょうね。


その日のネックコンディション等で若干の差はでるものですしね。


最終的にUさんは2本目を選ばれました。

今まではヤマハの古い合板のギターでしたので かなりのグレードアップですね。

家に持ち帰って 奥様や子供さんに目隠しのブラインドテストして 合板のヤマハとフォルヒを聞かせたようです。

結果 全員ちゃんと 良いギターの音を聞き分けることができたそうです。


何も知らない人にもちゃんと良い音に聞こえてるというのはとても大切なことですよね。

なまじっか、知識や値段のことを知ってると 先入観で勝手に決めつけてしまったりしますよね。。

Uさんもとても喜んでおられました。


実際の音ですが

この個体ではありませんが、G23 ERCT の試奏動画をドルフィンギターズさんがアップしておられます。


良い音ですね。。





このイングルマンスプルースというのは大変良い選択肢に思います。

もちろんノーマルのシトカの音の良さもあります。ラリビーさんとかはシトカスプルースをとても評価されていますね。

イングルマンは「繊細」と言われたりもしますが 音量はしっかりでます。

シダーのような柔らかさと シトカの硬質な音が うまくミックスされた感じです。
ノーマルのシトカより明らかにトップはきれいですしね。


今(2015年10月)現在、1本目のG23ERCTはスタエムの店頭で試奏できますよ。

良かったらぜひ試していただきたいですね。

(前述のとおり 1本目は西村ケント君が使用されることになりました)






今 別の生徒さんのS君も フォルヒのオーダーを考えています。10月締め切り分で何をオーダーするか悩み中です。

かれも 店頭で様々なフォルヒを弾きましたが、やはりイングルマントップにかなり魅力を感じているようですね。



大学生の彼ですが、僕のレッスンに通っていたころから押尾コータローやトミーエマニュエルをコピーする凄腕の生徒さんでした。なかなかここまでセンスのある子は見つからないですね。


今は、音楽理論やアドリブの取り方等 もっともっと自由に弾けるように練習中です。

楽しみな生徒さんです。彼も良いギターを手にしてもっともっとうまくなってもらいたいものですね。


(このページに対するご感想やアコースティックギターそのものやアコギ音楽等についてのご質問、ご相談等有れば こちらまで 

忙しいと返信に時間がかかってしまいますが、誠実なご質問にたいしては私に分かる範囲の事であれば喜んでお答えいたします。


また、愛知県尾張地域周辺の方で ギターレッスンにご興味が有る方のレッスンも随時受け付けております。

私個人のレッスンは こちらのページ

江南市のスタジオエムでのレッスンは  こちらのページ

をご参照ください。)







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