このブログ読者の皆様はすでに良いギターを持っておられる方が少ないくないと思います。
おそらく、、ちょっとやそっとのギターではびっくりされることはそうないと思います。
みなさまこの音はどう思われるでしょうか。
もしよければイヤホンや良いスピーカーでお聴きになるのをお勧めいたします。
エフェクトなし録音です。わかる方には冒頭のハーモニクスや、0:12〜の最初のハンマリングの音だけでこのサウンドの違いがわかると思います。
この立体感と抜けはマーチンの40番代を感じるでしょうか。
またタッチは軽いのですが、音の詰まりのない抜けた感じのサウンドも伝わりますでしょうか。
音色はマーチンよりタイトで線が太い印象です。
(弾いている私のお腹には注目しないでくださいね。。現在ダイエットに励んでおります。)
こちらはOTS 2.0 という技術を搭載した、エアーズの最新モデルです。
エアーズの事務所にはおおよそ月に一回くらいお邪魔いたします。幾たびにエアーズの新岡さんはボディーを削ったり叩いたり、製作したりと日々さまざまな実験をしています。
特に最近はマーチンの40番台の倍音の発生の仕組みなどを研究されていました。
私もマーチンの本物を交えて、かなり教えていただき勉強になりました。
その研究の成果としてエアーズとは別に倍音に特化したレーベルを立ち上げられました。
それが OTS ラボ です。
ホームページも立ち上がりましたが、大変マニアックです笑。でもギターマニアの方にはたまらない内容ですね。
特に倍音ブログでは、倍音の基礎からをわかりやすく学ぶことができます。
OTSラボ では今後さまざまなブランドのプロデュースがなされていくとのことでした。
最高級のものから、比較的に手に取りやすい価格、初心者用まで多様なラインナップが増えていきそうです。
その第一弾として、いくつかのギターがハンドクラフトギターフェスでも発表されました。
その中に冒頭の動画のギター、Ayers のOTS 2.0搭載モデルがあります。
こちらを2本レポートしてみましょう。
まずはSJ07-C DXE ESN です。
デザインはエアーズの25周年モデルと同じです。
DXはデラックスの意味です。通常の25周年モデルはトップがシトカスプルースかシダーです。DXモデルでは、トップがグレードアップします。このモデルはDXE ですので、E=インゲルマンスプルースです。
色白で木目の細かさが美しい材料です。
このブログで何度も取り上げていますが、私も大好きな材料です。しなやかで高音が美しくしかも比較的安価です。値段とサウンドのバランスでは一番素晴らしい材料かもしれません。
特に材のこだわりがないがない方でも予算が許せばトップはインゲルマンをお薦めすることがよくあります。とりわけプレーン弦のメロディーが美しい材料です。
ちなみにエアーズでは P = アルパインスプルース A = アディロンダックスプルースです。
(後ほどDXA = アディロンダックのモデルもレポートいたします。)
DX モデルですがロゼッタはコアになります。通常の25周年モデルはマホガニーですね。
ちなみにこちらが通常モデルのマホガニーロゼッタです。
かなり似ていますね笑。でもこだわる方にはコアの濃淡がたまらないことでしょう。実物のコアの装飾は本当に綺麗ですね。
もう一点はペグです。
通常の25周年モデルはエアーズの純正ペグです。aの文字が刻印されていますね。
やはり世界のゴトーは滑らかさや精度が違います。
グレーベンギターにも採用されていますね。
でもやはり本音を言うと、やはり最高はゴトーの510です。この精度と滑らかさはやっぱりたまりません。
特にギア比が21:1 のモデルは素晴らしいですね。。
国産の技術力を感じます。。
チューニングの精度にこだわる方は、購入後交換される方も少なくありません。
エアーズのスーパーナチュラルピックアップですね。サウンドホール右側にコントロール部分があります。
ハンドクラフトギターフェスでこのギターのピックアップの音を有田さんが試奏された動画もアップされています。
ライブでも倍音が入った良い音ですね。
サイドバックはインディアンローズです。
このOTS2.0の音の深みと立体感は本当に美しいです。
ギターが鳴るとか鳴らないとか そんな次元ではなく、空間全体を包むような立体感があります。。
この音がリビングを包むと本当にギターを弾いているのが楽しいのですね。。
OTSは ギターの構造(設計)からくる技術です。
それで、基本となるこの音をベースにして、材料を変えると面白いと思います。
材料を変えてさらに自分の理想とするサウンドを作り上げることのもいいですね。
ちょうど同じマーチンの40番代でも素材によってさらに個性を作れるのと同じです。
こちらは全く同じ設計で、トップがアディロンダックスプルースのモデルです。
SJ07-C DXA ESN です。
ベイクドアディロンダックスプルースです。エアーズのオーダーで特に人気の高い材の一つですね。
こちらもデラックスモデルです。ロゼッタはコアですね。そしてピックアップ搭載です。
(こちらのギターも昨日録音いたしました。
おそらく近日中にエアーズジャパンのyoutube にアップされると思います)
アディロンになりますと音の厚みがさらに増す感触です。マーチンの甘いよりテイラーの太いなり方がお好きな方にはお勧めできます。
よりソロギターに向いたパワフルなサウンドです。
アディロンは音量がすごいですが、意外に倍音も豊かに出ます。
とにかく生音の迫力が欲しいと言う方にお勧めできます。
強く弾いても音がつぶれない粘りの良さもありますね。
一度複雑で綺麗な倍音が入ったギターの音にピントが合うと、、他のギターには戻れない怖さもあります。
マーチンの40番代やグレーベンのホワイトレディー、メリルやジュリアスボージャスの45モデルにはこの種の倍音がありますね。日本だと塩崎さんのギターの倍音の豊かさはすごいですね。
エアーズのOTS2.0の価格は、最初に登場したSJ07E DXE ESN で税込44万です。
マーチンだと28、テイラーだと700番台あたりの値段です。マーチンの42や45を購入すると思うと、かなり良い選択肢になると思います。
現在OTS2.0はまだ少数の入荷ですが、在庫も少しあります。
ブログ読者の方には上の値段よりは少しサービスできます。これは見逃せない。。と思われた方ぜひお問合せください。
気になった方は浜松で試奏もできます。東京近郊では横浜の町田のクロサワ楽器さんでフェアーもやるようですね!
この音はぜひ体感していただきたいです。。
ちなみに今後OTSラボのエアーズ以外のブランドのモデルも発表されていくようです。
いくつかは私も試奏させていただきました。ブログでも近くレポートできると思います。
エントリーモデルとして、ベルグというファクトリーメイドのOTS2.0ギターもあります。気軽に倍音を楽しみたい方やセカンドギター、エレキ弾きの方にはおススメです。
逆に、、すごいルシアーが関わったいる最高級ラインもあります。OTSラボブランドのギターです。
これは、、私が個人用に欲しいのです。。私ならドレッドよりもう少しスモールサイズがベストですが、、押尾さんや変速チューニング形、またストロークならドレッドが最高だと思います。。
こちらのギターの動画はすでにアップされています。このギターも購入は可能です。
ちなみにエアーズのオーダーでしたら、自分好みのサイズやデザインで作成できますね。
ローズウッドであの音ですから、、これがマダガスカルとアルパインとかでしたら、かなりの良い音になると思います。。
私ならOMかAのノンカッタウェイで作りたいですね。。でも予算が許せばやはりOTSラボのルシアーモデルが最高だと思います。。
ご予算や用途に合わせていろんな選択肢があると思います。値段が高ければ全て良いというわけではないと思います。
ご自身のスタイルに合った、長く使える弾いていて楽しいギターが一番だと思います!
気持ちの良い季節です。よければ観光がてら、試奏やレッスンにも遠慮なくお越しくださいね。
先日ギターの相談に来られた方は、伊豆の方でしたが、なんとご兄弟へのプレゼントをしたいということでした。私もいろんな方のギターの相談をお受けしてきましたが、プレゼント用のギターは初めてでした。細かい仕様まで一生懸命考えておられる姿に、心打たれました。
素敵なギターになるといいですね。。
今週は、フォルヒの入荷もあり、昨年オーダーいただいたジリコテモデルの美しいギターが完成してきました。つい昨日お手元に届いたようです。
オーダー主様の許可がおりましたら、そのギターもブログで紹介できればと思います。
引き続き月に一回!を肝に銘じて更新していきたいと思っています。
教室ホームページ:
https://sites.google.com/site/nacosticguitarschool/
キューズランドミュージックスクール講師ページ:
http://www.qsland.jp/school/guitar/index.html#private_agfinger
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